フランスの乳製品業界はどう変わって行く?バター不足はどうなる?

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昨年の10月にバター不足について別記事で触れましたが、今現在2018年の初めはスーパーでバター不足は解消されました。以前の様に陳列棚がバターで埋め尽くされているという状態ではありませんが選ばなければ手に入る状態になりました(^^♪

品薄になっている背景として、高く売れないスーパーより

  • パン屋さん
  • レストラン
  • 海外顧客

に商品を販売しているとお話しましたが、フランスで〚ラクタリス〛というフランス2位の乳製品巨大企業が、今後酪農家からの買値を引き上げるとコメントを1月にしたのですね。

今後の酪農家の生活はどう改善されていくのか、また高級バターブランドの市場の展開も合わせて見ていきたいと思います。

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ラクタリスってどんな会社?

フランスの乳製品の企業?と言われると、ダノンは思い浮かぶけれど、ラクタリスという会社の名前は聞いた事がないのではないでしょうか?しかし名前が知られていないだけで、実は巨大企業なのです。

Lactalis emploie environ 75 000 salariés répartis dans 230 sites industriels à travers le monde (43 pays)2 et commercialise ses transformations laitières dans plus de 150 pays.

引用元 : https://fr.wikipedia.org/wiki/Lactalis

訳しますと、ラクタリス(Lactalis)はフランスでダノンに次ぐ大グループです。従業員75000人、43々国に工場があり、150々国で商品を販売しているとあります。

蛇足ですが、社長の名前はエマニュエル・ベニエさんです。

会社名は殆ど知られていませんが、商品は

  • プレジデント (PRESIDENT)
  • キリ                  (KIRI)
  • ブルサン         (BOURSIN)
  • ソシエテ         (SOCIETE)
  • ル・プティ     (LE PETIT)

などがあります。

製品のラベルは

なのがあります。製品はラクタリスの名前ではなく、ブランド名で出されているのですね(^^♪

ラクタリスはバターよりチーズを多く生産しています。これらのブランド名のチーズは日本へも輸入されています。〚プレジデント〛や〚ソシエテのロックフォール〛や〚ブルサン〛は特にお馴染みではないでしょうか?

チーズの生産会社って良いイメージがありますし、酪農家から牛乳の生産減価を切って買っているのはイメージし難いと思います。

しかしこの会社は、いままで決算書を提出した事がなかったのです!

フランスでは、毎期決算書を提出する義務があるのですが、決算書提出でどのくらいの儲けがあるのかを開示することになるので、それよりは、提出しないことで課される罰金を払うことを選んでいたのですね。

社会道徳上どうなかと感じるところですが、この会社の社長は億万長者で、フランスで8位の資産家となっています(^^♪

ソディアルは組合組織なのに何故安値で買う?

大手のラクタリスの他に、共同組合の会社でソディアル(SODIAAL)という組合会社も酪農家から低価格で買いたたきをしてきた背景がある事が分かったのですね。

取り扱いブランド名は

  • ヨ―プレイ(YOPLAIT)
  • エントルモン(ENTREMONT)
  • カンディア(CANDIA)

などがあります。

このソディアルの名前も殆ど紙面に出ること無いので、殆ど聞いたことのない会社名と思いますが、商品はスーパーで販売されています。赤いレベルのカー・ド・リオン(Coeur de Lion)のカマンベールチーズやヨ―プレ(Yolait)のヨーグルトはお馴染みかと思います。

利益を出している組合組織なのに、何年も酪農家の生産コストより低い値段でしか買っていなかったのですね。

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今何故ラクタリスが買値を見直すのか

世論が動かしたのでしょうか、フランスでは、農家の離農も社会問題としてずっと取り上げられてきましたし、消費者は「良い商品なら値段が上がっても買いたい」と思っているようでしたが、買いたたきは無くなりませんでした。

問題は、この10年でスーパーで売られているバターやチーズの値段がずっと上がってきていました。その分酪農家も収入を増やしてきたと消費者は思っていたのですが、企業やスーパーだけが儲けていただけで、農家は離農に追い込まれていることが徐々に開示されてきました。

ラクタリスは2017年の8月と12月に、赤ちゃん用のミルクにサルモネラ菌を混入させ、ニュースになりましたが、はっきりとした原因究明ができなかったことで、経営方針を見直すことになったのでしょうか。

フランス2位の乳製品企業が、

  • サルモネラ菌は混入させる
  • 決算書の提出もしない
  • 酪農家を離農へ追いやる

では企業のイメージダウンですよね。

2017年の10月11日にマクロン大統領が記者会見で決算書提出の開示を強く求める発言をしました。

Il n’est pas acceptable que certaines entreprises ne respectent pas la loi, en publiant leur compte, par exemple… à ce titre, l’administration procèdera aux injonctions et aux amendes.

引用元 : https://www.francetvinfo.fr/replay-magazine/france-2/cash-investigation/cash-investigation-du-mardi-16-janvier-2018_2553523.html

訳は、「算書の提出を怠るとなど、法律を守らないことを放置してはおけません。政府としては、法に基づいた強制開示と罰金の支払いに踏み切ります。」とマクロン大統領が記者会見で開示を強く求める発言をしたのが、昨年の2017年10月11日でしたが、今年の1月に提出をすると、ラクタリスの役員がテレビ番組で発言をしましたね。(^^♪

高級バター路線のブランド経営は?

牛乳の売価の問題は大きな社会問題ですが、全てのブランドのバター加工業者が牛乳不足に陥っているわけではありません。

高級バターとしてブランドを確立した企業や生産から販売までのルートを確立した会社があります。

スーパーで売られているエシレば高級バターブランドですが、その他に、

  • ボルディエ
  • ベイユヴェール
  • ル・ポンクレ

などがあります。

これらの会社は規模の大小を別にして、乳牛生産家と直結して、スーパーとは別の独自の路線で、高級品バターとして販路を拡大して不況知らずです。

ボルディエのバターも、ベイユヴェールのバターもスーパーで販売されているバターの倍の金額でも売れています!

ブルターニュ地方のル・ポンクレは星付きレストランにのみバターを販売する路線に変えました。

信頼できる自然食品の需要が特にありますし、差別化した味を出せるメーカーは高くても売れています。

ただ、すべての酪農家が、このような、生産から販売までのルートを確立できる訳ではありませんので、弱者の酪農家が追い込まれる社会構図になっているのです。

参考にしたサイト先です ➡ https://www.francetvinfo.fr/sante/alimentation/lait-infantile-contamine/infographie-president-galbani-lactel-decouvrez-l-etendue-de-l-empire-lactalis-le-leader-mondial-des-produits-laitiers_2558035.html

まとめ

今後ラクタリスが適正な値段で、農家から牛乳を買うことで酪農家の生活が維持されれば、離農も防げます。

生のバターはフランスバターの絶対的な特徴ですし、スーパーとは別路線で販売できるブランドや自然食品が今後は消費者に求められていくのでしょう。

農家の離農の一つに、近代化した設備の導入で借金があります。新設備の導入で生産量を増やす事ができましたが、売値が下がり、借金を苦に離農へ追い込まれるということになっています。

しかしこの状況もフランスだけではなく、大規模農家のニュージーランドはもっと悲惨は状況です。借入金が1000万単位を超える農家もあるようです。

カルフールの解雇の発表もありました。

ただ安く売れば消費者が喜ぶという戦略で企業が経営できない時代に入ったという転換期のように思います。(^^♪

今後に期待したいです。

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